トップ株 入門チャートに強くなろう第3回 基礎編 3 「株価」と「出来高」の関係
第3回 基礎編 3 「株価」と「出来高」の関係
株式投資をしているほとんどの人たちは利益を出していないと言われています。利益を出せない第1の理由は、恐らく株価チャートを見ないで株を買っているからでしょう。株式投資で儲けるためには、いかにチャートが大事なのかを、学んでいきましょう。
チャートから、株価と出来高の密接な関係を読みとろう!
株価が上昇するのは、これから「株価が上昇すると考える人」が、「株価が下落すると考える人」よりも多いからです。株価の上昇で儲かった人を見た人たちが『早く買わなければ儲け損なう、もっと上がってしまう』と考えて『慌てて買う』ことで、人気化して株価は出来高を伴ってさらに上昇することになります。
そして、ある時点まで上昇したときに株を買う人がいなくなり株価の上昇が止まります。買っていた人たちは、今度は早く売らなければ損をすると考えますから慌てて売り始めます。従って株価が下がると思う人が多くなり、株価は下落し続けることになるのです。
実際にチャートを見てみると、下記のような流れになっています。
1.株価が安いときは誰もその銘柄に注目していないため出来高も少ない
2.株価が上昇するにつれ割安株を買いたい人たちが買い始め出来高も増加
3.株価が大きく上昇してピークをつけたあたりで出来高もピークとなる(焦った投資家が買うので株価が急騰、その後買いたい投資家がいなくなって株価の上昇が止まる)
4.株価が下落するに連れて出来高は減少し、売りたい人がいなくなると株価が止まって最初と同じように出来高もほとんどなくなる
いくらで株価が止まるかはだれにもわかりません。
唯一、わかることは『株価がすでに上昇してしまっているのか』『出来高が通常よりも多くなっているのか』という2つです。
株価が大きく下落し、出来高も減少したら買おう!
出来高が急増して株価が上昇した場合には相場がいったん調整する可能性があります。しかし、材料が大きいときや相場全体が非常に強いときには、調整しないで上昇し続ける場合もあります。
どのようなときでもリスクを小さくするには、「出来高が多いときには危険」と考えておくに越したことはありません。
もう1つ大切なことは、利益を出すということです。最も下落したとき(底値)から最も上昇したとき(高値)までの上昇率が30%のときに、底値から20%上昇したあとに買って10%の利益を出すことは難しいですが、5%上昇したところで買えば、10%の利益で売ることは難しくありません。つまり、利益を出すには大きく上昇した株が大きく下落したあとに買うことが必要なのです。
したがって、第一にはまず出来高が多いときには買わない、第二に出来高が少なくなり株価も大きく下落したあとに買うということが必要になります。
買おうとしている銘柄の株価が、そのときまでの底からの上昇率を見て、これまでの過去の上昇率から比べてみることで、
すでに上昇してしまっているのか
まだ上昇する前なのか
すでに人気が出て株価も上昇、出来高が増加してしまっているのか
まだ多くの人たちが気がつかずに株価も出来高もそれほど上昇していないのか
これらの事が判断できるのはチャートだけです。
自分が買おうと思っている銘柄を買う前にチャートでチェックすることは、損をしないため、儲けるために最も重要な手順ということになるのです。
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