わかる株式用語
信用買い残高比率とは(しんようかいざんだかひりつ)
まずはざっくり
「信用買い残高が多い銘柄は、株価が上昇する過程で戻り売りがでやすい」とよくいわれます。どうしてかというと、「信用買い残高=未来の売り要因」だからです。
逆に信用買い残高が少なくて、信用売り残高が多ければ、将来の買戻し要因があることになりますので、上昇が期待できる銘柄と言われています。
でも、本当にそうなのでしょうか。
これだけは覚えよう!
例えば、信用買い残が200万株あるA銘柄とB銘柄があったとします。
どちらも数字上は同じ量の買い残ですが、与えるインパクトはまったく異なることがあります。
なぜなら、A銘柄の1日平均出来高は100万株、一方、B銘柄の1日平均出来高が10万株ということがあるからです。
A銘柄は、信用買い残を2日で消化してしまいますが、B銘柄は20日かかります。信用買い残の株数が同じ200万株でも銘柄によって出来高が違うので、受ける影響はぜんぜん違うというわけです。
株式市場が大きく下落して、多くの銘柄が上昇するタイミングになった場合に、できれば戻り売りに押される銘柄は除外して、すーーと上昇する銘柄を選びたいところです。
戻り売りのインパクトの大きい銘柄を除外するために数値化された指標が、『信用買い残高比率』です。
ケンミレでは、『買い残高比率』を買い残高を何日で消化できるかを計算しています。同じ信用買い残でも、出来高の小さい銘柄ほどそのインパクトは大きくなりますので『買い残高比率』で出てくる日数も増えます。
銘柄選びをするときには、『買い残高比率』の日数が少ないものを選ぶのがお勧めです。戻り売りによる抵抗力が小さく、上昇の可能性が高くなります。
ただ、『買い残高比率』は銘柄選びをする上でチェックする順位はそんなに高くありません。平均上昇率や、期待上昇率などで銘柄を絞り込んだあとに、「もっと銘柄を絞り込みたい」というときにお勧めのチェック項目です。
会員様用サイトでは、投資ソフトの「9項目チェック表」や、「マイストックリスト」「買いたいシグナル」「売りたいシグナル」で表示させることができます。銘柄選びのプラスアルファのチェック項目としてぜひご利用ください。