財産構築のための投資手法
第1回 年間トータルで勝つことを目指そう
★なぜ、年間トータルで勝つことを目指すの?
財産構築のための株式投資売買をするの前に欠かせないことが「年間トータルで勝つことを目指すこと」です。
なぜなら、株式投資で100%の勝率は不可能だからです。(こちらは、株式投資をする上で重要なキーワードになるので、忘れないで下さい)
ですから、全ての株式投資で勝つことを目指すのではなく、年間を通して利益が出れば財産構築になるのではないでしょうか?では、実際に年間トータルで勝つための戦略を考えてみましょう!
★実際に、年間トータルで勝つための戦略を考える
(1) 自分のライフスタイルと株式投資に対する考え方を見直す
ライフスタイルは人それぞれ違うものです。人と同じ投資方法を行ってもうまくはいきません。なぜうまくいかないのか、例を挙げて具体的に考えてみましょう!
まず、下の表を見てください。
Aさん | Bさん | |
---|---|---|
株式投資知識 | 初級者(勉強中) | 中級者(もうすでに株式投資売買を行っている) |
ライフスタイル | 仕事が忙しく、毎日売買は出来ない | 定年退職を迎えて、時間はある程度余裕 |
予算 | 100万円 | 300万円 |
1回の売買での 目標利益率 |
10% | 8% |
AさんとBさんは、株式投資の知識も経験も株式投資が出来るスピードもまったく違います。それなのに、二人が同じペースで株式投資を行ったらどうなるでしょうか?
Aさんの場合、仕事が忙しく、株式投資売買に割ける時間が減ります。ということは、必然的に株式投資売買回数も減ることになります。
それなのに、Bさんと同じペースで株式投資売買を行えば、ギャンブル性のある株式投資になり、確実に資産を増やすことは出来ません。
上記でも分かるように、まず自分のライフスタイルを見直すことから始めて下さい。
上の表を、自分に当てはめて考えてみましょう。
(2) 年間目標利益率を決める
自分のライフスタイルを見つめ直しましたか?それでは、次に年間目標利益率を立ててみましょう!
年間目標利益率を立てるにあたって、ポイントは4つあります。
年間投資売買回数の決定
自分が投資に使える時間がどのくらいあるのか考えて、売買回数は決める投資1回あたりの目標利益率
「投資1回あたりの損切り率」より高く設定しておく。しかし、高すぎてもよくない。年間目標勝率
あまりに高い勝率を目標とすると余裕が無くなる。また高くする必要もない。投資1回あたりの損切り率
「投資1回あたりの目標利益率」 より必ず低くすることが重要!
※損切り率・・・含み損が出ている株を売却し、損失を確定させること。損をしてでも現金に戻すことで、次の投資に使うことができ、効率がよい。
以上、4つのポイントを念頭におきながら、AさんとBさんのライフスタイルに合わせた「年間の株式投資方法」を考えてみましょう。
Aさんは、下記のような運用スタイルを決めました。
■ステップ1:年間投資売買回数の決定
Aさんは、仕事も忙しいため、1ヶ月に1回程度の売買回数に抑えました。ですから、年12回の投資回数を設定します。
■ステップ2:投資1回あたりの目標利益率
自分の生活スタイルを考え、目標利益率を若干低めに設定しました。1回の売買で10%程度の利益率を上げる予定です。
※忙しいAさんの場合、欲張って1回の売買で20%程度の利益を取ろうとすると、そこまで上昇しなかった場合、売り損ねる可能性が高くなります。投資レベルも考慮して、はじめは10%程度で確実に利益を取る手法がいいでしょう。自分の投資レベルに合わせて変更していきましょう。
■ステップ3:年間目標勝率
いきなり、70%程度の勝率を目指そうとすると失敗します。そこであえて50%程度の勝率でも利益が出るような計画を立てました。
■ステップ4:投資1回あたりの損切り率
勝率50%で1回あたり利益率の目標は10%。仮に、損切り率6%と設定して考えて見ましょう。勝率50%で、年間の投資売買回数が12回と考えると、最終的な年間目標利益率は、下記のように計算されます。
年間目標利益率=(勝ち利益率×勝ち数−負け利益率×負け数)となるので、(10%×6回)−(6%×6回)=24%となります。
このようにしてAさんの年間投資計画は以下のようになりました。
年間目標利益率 |
24% |
---|---|
勝率 |
50% |
売買回数 |
12回(6勝6敗) |
勝ち利益率 |
10% |
損切り率 |
6% |
このように、年間目標利益率を決めたAさんは、自分のライフスタイルに合った、年間目標を計画したので、はじめての投資経験に関わらず、1年後には約24万円の利益を上げることが出来ました!
では、次にBさんの投資パターンについて考えてみましょう!Bさんは、このような運用スタイルに決めました。
■ステップ1:年間投資売買回数の決定
Bさんは時間に余裕もあるため、短期の値動きで売買をしたいと考えているため、年間約50回の投資回数に決定しました。
■ステップ2:投資1回あたりの目標利益率
売買回数が多いため、1回の投資売買で8%の利益を上げることを目標にしました。
■ステップ3:年間目標勝率
Bさんは、投資レベルで考えると中上級者ですが、やはり短期の売買が増えると危険もあります。そこを考慮したうえで、そこで勝率は60%程度に抑えました。
■ステップ4:投資1回あたりの損切り率
勝率60%で1回あたりの利益率の目標は8%。仮に、損切り率6%と設定して考えて見ましょう。勝率60%で年間の投資売買回数が50回と考えますと、最終的な年間目標利益率は、下記ように計算されます。
年間目標利益率=(勝ち利益率×勝ち数−負け利益率×負け数)となるので、(8%×30回)−(6%×20回)=120%となります。
このようにしてBさんの年間投資計画は以下のようになりました。
年間目標利益率 |
120% |
---|---|
勝率 |
60% |
売買回数 |
50回(30勝20敗) |
勝ち利益率 |
8% |
損切り率 |
6% |
このように、年間目標利益率を計画したBさん。時間にも余裕がある生活スタイルなので、売買投資回数を少し増やした結果、勝率60%でもしっかりルールを守って投資を行った結果、元本を2倍以上にすることが出来ました。
いかがでしたか?あなたの生活や能力に見合った「投資コンサルティング」をするだけで、 確実に資産を増やす株式投資に一歩近づいてきたといえます。
みなさんも、AさんやBさんように、しっかりとした手順を踏んでご自身の年間トータルで勝てる投資スタイルを決めましょう。
また、常に勝つことを目指すわけではないため「冷静な判断力で売買をおこなうことが出来るように」なります。実は、これが、株式投資売買をする上で、大変重要なことで、お金は"人の心の冷静な判断"を失わせます。例えば、持っている銘柄が値下がりした際「損切り」が重要だと分かっていても、「損をしたくない」という気持ちが出てしまいます。しかし、損切り率を決めておくことで、それが無くなり勝ちに一歩近づきます。
■年間トータルで勝つためのポイント
- 自分の生活スタイルに合った「株式投資スタイル」を決める。
- 年間の目標利益率を決める。
- 損切り率も決めておくことで、無駄なく次の投資が出来る。
- 常に勝つことを目指さないので、冷静に投資が行える。
しかし、実際に自分に当てはめて正しい「投資コンサルティング」をするのは、難しいですし時間も必要ですが、確実に財産を増やすために一歩ずつ頑張っていきましょう!