トップ株 入門チャートに強くなろう第8回 テクニカル編 3 ゴールデンクロスとデッドクロスの使い方

第3回 テクニカル編 3 ゴールデンクロスとデッドクロスの使い方

長期と短期の2本の「移動平均線」を使って株価の上昇・下落の転換点を予測する方法についてご紹介します。

移動平均線」のクロスから、株価の転換点や相場の方向性を読む

移動平均線」は、過去の一定日数の株価を合計してその基準の日数で割るので、その日数の終値の平均値となります。

あくまで平均値ですので、計算する期間が長くなれば長くなるほど「移動平均線」は緩やかになり、期間が短くなれば短くなるほど株価との連動性が強くなります。

この「移動平均線」の習性を投資に利用するための手法の一つに“ゴールデンクロス”と“デッドクロス”があります。

移動平均線の一番の利点は、株価の方向性を掴むことができるということです。

期間の短い「移動平均線」ほど株価との連動性が高くなるので、上昇相場から下降相場に変った時には先に下がり始めることになります。

上昇相場では短期の「移動平均線」のほうが先に上昇するので長期の「移動平均線」よりも上にきますが、急落すると短期の「移動平均線」のほうが早く下がり始めるので、“どこかで期間の長い「移動平均線」を交差して下に”もぐります。

デッドクロスのイメージ

この、期間の短い「移動平均線」が期間の長い「移動平均線」を“上から下に交差して抜ける形”のことを“デッドクロス”と言います。

そして株価は下がりますが、倒産して価値がなくならない限り、このくらいの株価なら買ってもいいと思った市場参加者が買うことで再び上昇します。

この時に先に上がるのは短期の「移動平均線」なので、どこかで短期の「移動平均線」が長期の「移動平均線」を“下から上に交差して抜ける形”ができます。この形を“ゴールデンクロス”と言います。

ゴールデンクロスのイメージ(よく見られる25日、75日の移動平均線をここでは使います)

つまり、“ゴールデンクロス”は株価が下落した後、上昇に転じた時に現れ、“デッドクロス”は株価が上昇した後、下落に転じた時に現れて、一般的には「株価の転換や相場の方向性を示す指標」として使われています。

下落して横ばい後のゴールデンクロスがもっとも効果的

ここまでゴールデンクロスデッドクロスが株価の転換点を予測するのに役立つことを説明しましたが、実際には、同じゴールデンクロスであっても、それまでに株価がどのような動きをしてきたかによって、有効に利用できる度合いが違ってきます。

実は、大きく下落した後に横ばいの期間があれば“ゴールデンクロスと株価の上昇は連動”しやすいのですが、急落した後すぐに急騰して切り返すような、いわゆるV字型の上昇の場合には、ゴールデンクロスが遅れて出ることが多く、実際の上昇とタイミングがずれてしまう事が多くあります。
(よく「ダマシ」といわれる状態になりやすいです。)

またV字型の切り返しは下落トレンドのときに出ることも多いので注意が必要になります。

ゴールデンクロス後、上昇しなかったパターン

ゴールデンクロス後、大きく上昇したパターン

また、株価が大きく上昇した後の横ばい相場では、株価はすでに上昇しているので“ゴールデンクロスではなくデッドクロスを待つ”ということになります。ここで、前述したように“デッドクロス”が出れば“売り”となるのです。

ただし、“デッドクロス”については、いつが“ベストの売り”かを初心者が判断するのはなかなか難しいのが実状です。したがって、初心者は“ゴールデンクロス”だけを最初は利用したほうがいいでしょう。

ゴールデンクロスデッドクロスを使う際の注意点

もう一つ、最後ですが、ゴールデンクロスデッドクロス移動平均線を使用する以上、方向性を掴むことに長けています。

ゴールデンクロスが出現しても、株価が上がらなくて小幅な損がかさむ可能性があることをご注意下さい。

【ポイント】
  • ■“ローソク足”を見れば、始値、終値、高値、安値の「株価」が一目で理解できる。
  • ■“ローソク足”は、投資家の心理を教えてくれている。
  • ■よくわかるチャートの形をしている銘柄にだけチャートを使い投資に活用する。

チャートに強くなろう

第1回 基礎編 1 ローソク足の見方
チャートとは株価の動きをグラフ化したものですが、日本で使われている最もポピュラーなチャートが"ローソク足"です。
第2回 基礎編 2 ローソク足で見る相場のサイン
特に長い下ヒゲ、長い上ヒゲが出たときのチャートや、「保ち合い」(株価が上昇した後や下落した後に動かなくなること)相場時の投資家心理を解説していきます。
第3回 基礎編 3 「株価」と「出来高」の関係
株式投資をしているほとんどの人たちは利益を出していないと言われています。利益を出せない第1の理由は、恐らく株価チャートを見ないで株を買っているからでしょう。株式投資で儲けるためには、いかにチャートが大事なのかを、学んでいきましょう。
第4回 基礎編 4 ダブル底(天井)と三尊底(天井)とは?
株式のトレンド転換を判断するパターンはいくつかありますが、チャートの形から判断する時の代表的な見方である「ダブル底(天井)」と「三尊底(天井)」について解説いたします。
第5回 基礎編 5 三角保ち合いの使い方
株価の振幅が煮詰まった三角形のチャートの形から、大きく動く方向が読める保ち合いの形を学びます。
第6回 テクニカル編1 「移動平均線」の使い方
「チャートを見る時に、まず移動平均線をチェックする」という人も少なくありません。 多くの投資家にとって「移動平均線」は大変ポピュラーな指標であり、また利用価値が高いものです。
第7回 テクニカル編 2 移動平均乖離率の使い方
株価の移動平均線を使ったテクニカル分析として現在広く一般に多用されている、「移動平均乖離(かいり)率」の使い方について解説します。
第8回 テクニカル編 3 ゴールデンクロスとデッドクロスの使い方
長期と短期の2本の「移動平均線」を使って株価の上昇・下落の転換点を予測する方法についてご紹介します。
第9回 テクニカル編 4 RCIの使い方
RCIは、相場の過熱感を測り、現在の株価が割安か割高かを判断するときに使われる代表的なテクニカル指標のひとつです。 その使い方について解説いたします。
第10回 テクニカル編 5 RSIの使い方
ご存知の通り株価をチャートにすると、数年単位の長期波動、1年間に2・3回起こる中期波動、数ヶ月間に何度も上下動を繰り返す短期波動の3つに分けることができます。参考までに、「3.往来相場の形」では長期波動、「1.過去の安値・高値まで株価が上昇・下落した時」では中期波動のチャートをご確認いただけます。
第11回 テクニカル編 6 ストキャスティクスの使い方
今回は「ストキャスティクス」について解説します。「ストキャスティクス」は現在の株価が割安か割高かを判断するときに使われる代表的なテクニカル指標のひとつです。
第12回 テクニカル編 7 MACDの使い方
「MACD」は平滑移動平均(もしくは指数移動平均)を使って、分析を発展させたテクニカル指標です。「MACD」によって相場のトレンドを判断でき、同時に売りタイミングと買いタイミングを計ることが出来ます。
第13回 テクニカル編 8 一目均衡表の見方
「一目均衡表」は時間的な概念に注目して作られた指標です。 特徴としては、トレンドの方向性や転換点を株価だけではなく日柄からも探り出そうとしていることで、他のテクニカル指標ではあまり使われない「9日」や「26日」といった計算日数が使われていることです。
第14回 テクニカル編9 ボリュームレシオの使い方
ボリュームレシオは、出来高に着目して現在の株価が割安か割高かを判定するテクニカル指標の一つです。
第15回 テクニカル編 10 サイコロジカルラインの使い方
サイコロジカルラインの「サイコロジカル」とは「心理的な」という意味です。つまりこのテクニカル指標は投資家の心理を数値化し、売買のタイミングに役立てようという考えから生まれたテクニカル指標です。
第16回 テクニカル編 11 ポイントアンドフィギュアチャートの使い方
チャート表示方法としての一つでポイントアンドフィギュアというものがあります。時間を横軸に取らず値動きのみを基準としたチャートの見方とその使い方を解説します。
第17回 応用編 1 波動ラインの使い方
株価の上昇下落の傾向について一目で把握する事ができる、波動ラインをご紹介したいと思いますが、その前に「そもそも波動って何?」といったところからご説明したいと思います。
第18回 応用編 2 抵抗ラインの使い方
今回は「抵抗ライン」について説明します。「抵抗ライン」とは株価の動きが止まったポイントを結んだラインで、投資家が売買タイミングを知る上で必要なデータです。この精度を高めれば高めるほど「勝つ確率」が上昇します。
第19回 応用編 3 価格帯別出来高の使い方
「価格帯別出来高」とは、過去に売買された株数を価格帯別に集計したもので、一般的に株価チャートの右に横棒のグラフで表示されています。株価の上値が抑えられる「抵抗ライン」を見つけるのに有効なので覚えておきましょう。
第20回 応用編 4 押し目・戻し目ラインの使い方
プロの投資家がもっともよく使う買いタイミングの指標は『移動平均線』と『押し目ライン』です。この押し目ラインの活用法について見ていきましょう。

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