トップケンミレ流良いチャート・悪いチャート

第22回 株式投資の基本はチャート

株式投資は確率の勝負と言われています。「安く買って高く売る確率」をアップするには『今の株価が高いか、安いか』をチェック出来るかどうかであり、このチェックに最も適しているのがチャート分析です。チャートを見る力が身に付けば、自分が買おうとしている銘柄が現在高値圏にあるのか、安値圏にあるのかが分かります。もし高値圏にあると感じたのであれば、投資しても勝つ確率は低いでしょうから『無条件に投資対象から除外』すればいいだけです。

また、チャートを見ると株価は必ず『上がったり、下がったり』していることが分かります。投資で負けている人の多くは『高値で飛び付き買い』した人ですから、この場合もチャートを知っていれば、最もやってはいけない投資方法である『飛び付き買い』を防げます。そして、『良いチャートと悪いチャート』を区別する方法は投資技術ですから、『知らない人』にはどうすることも出来ません。
しかし、株式投資では"分からない"ことは悪であり、知らなかったというだけで大切な資産が減少するわけですから、株式投資で勝ち続けるためには『知っているだけで勝つ事の出来る知識』を身につけることが重要です。

チャート分析の基本は簡単で、そのチャートの『良し』『悪し』を判断する能力を身につけることです。チャートには次のようなメリットや特徴がありますので、常にこれらのポイントを注意しながら見るようにして下さい。

チャートを使うことのメリット

(1)投資に使う時間を短縮できる
(2)勝つ確率をアップすることができる

◇ チャートの特徴

(1)あなたが買いたいと思う銘柄の株価が割高なのか割安なのかが分かる
(2)チャートを見た瞬間にその銘柄が投資対象として良いか悪いかが分かる
(3)価格ではなくどのタイミングで投資した方が良いかが分かる
(4)反対に、タイミングではなくどの価格で買ったら良いかも分かる
(5)チャート同士を比較することで、どの銘柄から上昇が始まるのかという上昇開始の順番が分かる
(6)短期のチャート、中期のチャート、長期のチャートを区別して見ることで、各市場や個別銘柄のトレンドが分かる
(7)チャートの波動を見ることで、銘柄の株価の習性(1回の上昇率や上昇期間)が分かる(※1)
(8)チャートの波動を見ることで、自分の投資スタイルに適した、トレンドに基づいた売買タイミングが分かる(※1)

※1(7)と(8)は、ケンミレが独自に開発した投資ソフトでしか使えませんが、それ以外のチャートの機能は『的中率』の差はあるものの、どのようなチャートでも可能です。

 

チャートが持つ特徴として最後に挙げるのが、『ファンダメンタルズが分かる』ことです。

ファンダメンタルズ分析はアナリストの専売特許と思われていますが、アナリストのファンダメンタルズ分析レポートは『個人の能力』によって差があります。運良く自分が読んだレポートを書いたアナリストが天才であれば良いのですが、信じたアナリストが失敗すれば『間違った分析』で損をするのは自分です。

このようなアナリストレポートの欠点をカバーできるのがチャートです。しかも、チャートは常に『正しいファンダメンタルズ分析』が可能であるという、考えられないような機能を持っています。チャートにそのような万能に近い機能があるわけは、チャートがどのようにして出来るのかを知れば分かります。

チャートの形は、「この銘柄はまだまだ上がる」と考えた投資家が多ければ上昇し続けますし、「この銘柄はまだまだ下がる」と考えた投資家が多ければ下がります。そして投資家は、アナリストレポートやテクニカル分析によって『上がる、下がる』の判断をしています。ですからチャートとは、色々な分析を、色々な状況で、色々な投資家が、見て、聞いて、判断して行った投資行動の最終的な結果であるといえます。
ほとんどの企業は決算発表の際に来期の予想を市場に提供します、また、半年後の予想や四半期ごとの報告もあり、更には、アナリストや個人投資家向けに説明会なども開いて自社の状況や将来性をPRしています。
このようなことから、チャートにはその企業の半年から一年先の予想情報が既に織り込まれて推移しており、その情報の「信憑性」や企業の「信頼性」や「人気度」、そして「同業他社との比較」などの様々な要素によって日々変化しているのです。
株式市場にはプロもアマも参加していて、参加者全員によって決定された半年から一年先の各企業の価値がその日のローソク足に変わって行くのですから、チャートとは一番正確なファンダメンタルズ分析の目に見える"形"であるといえるのです。

但し、チャートのファンダメンタルズ分析には1つ欠点があります。それは、技術革新の転換点や景気の転換点では『新しい情報が織り込まれていない』ので『対応できない』ことです。しかし、アナリストレポートも転換点分析は苦手ですから、チャートだけの欠点ではないでしょう。

このように、非常に有益な情報が詰まったチャートを抜きに株式投資をするということは、海図やコンパスを持たずに大海原を航海するに等しいといえますので、ぜひこの機会にチャートを投資の強い武器にしていただきたいと思います。