ケンミレ進化論

第3節『マネジメント投資』のためのチャートソフトと指標

大きく下った銘柄は「割安株」と「実態に悪化したので、実態を織り込むために下っている正当な下落銘柄」に分かれます。割安株を何時でも探すことは至難の技です。どんな時に、割安株がたくさん出現するのでしょうか?

第3節『マネジメント投資』のためのチャートソフトと指標

株式市場は常に上昇と下落を繰り返しています。「小さな上昇と下落」の波は、期間を長くしますと「大きな上昇と下落」の波となります。日経平均の株価チャートを1年単位で見てみると、どんな年でも、上がりっぱなしや下がりっぱなしはほとんど無く、大小の違いはあっても必ず下落しているタイミングがあります。そして、より大きな下落ほど、多くの銘柄が割安になっていると言えます。

ここで問題なのは、誰でも過去の株価チャートを見れば、大きな下落も小さな下落も判別することができますが、現在進行形のチャートでは判断が難しいのです。この課題がも見つかった事で、次に開発すべきソフトが決まりました。世の中で「できない」と言われていることにこそ意義がある、というのがケンミレのソフト開発の考え方だからです。

買いタイミングをソフトで可視化する

日経平均の株価チャート上に、年に数回の大きな下落と言えるような中期的な上昇と下落の波動を捕らえてラインを引くことができれば、短期の下落波動ラインが引ければ、買いの準備をし、さらに下がって中期下落波動ラインが引かれたら、反転上昇するタイミングが近づいているので、買いタイミングを探して買うという方法が良いとケンミレは考えています。

このテーマで開発したソフトが『波動ライン』です。上昇は赤いライン、下落は青いラインで、山と谷の分岐を表示します。『波動ライン』では、短期的な上昇下落のラインを引けば、小さな割安の目安となり、中期的な上昇下落のラインを引くと、大きな割安の目安となります。

基本は、買った後にさらに大きく下落するリスクは避けるためには、市場全体に『中期下落の波動ラインが引かれる前では買わない』ことです。もちろん、個別銘柄も『中期下落の波動ラインが引かれていなければ買わない』ことです。

平常時には、この基本にしたがって投資をした方が、株式投資の勝者になる確率は高くなります。応用編としては、そこまで大きく下がっていなくても『ある程度下がって上昇に転換する直前=下値抵抗ラインに到達した』ときに、割安と見るということもできます。

つまり、株式投資をするときに、たとえ割安株であっても、銘柄を探すことが一番ではなく、相場全体の動きを見て『今は買いタイミングなのか?』というマクロの投資戦略を考えることのほうが先だということです。

これは経営理論と同じ考え方です。経営者は、予想や思惑では動きません。マーケティングをし、業界や経済の環境に合わせ、リスクを低く、成功の確率を高めるように戦略を組みます。同じように投資をマネジメントするために、2つの指標を用いる投資方法を構築しました。それが『マネジメント投資』です。

 

『株式組入比率』で投資をマネジメント

『株式組入比率』とは、投資資金の総額のうちどのくらい株を買うか(買っているか)の比率です。

『株式組入比率』で投資をマネジメント
株式市場全体が底値圏に入り、割安な銘柄が多くなっているときには買いのチャンスですから、株式組入比率が上がります。小さな下落ではさらに下がるリスクもあるので株式組入比率も控えめにしますが、大きな下落の時には株式組入比率は大きくなります。

反対に株式市場が上昇しているときは、買った銘柄を売る時期ですから、株式組入比率は徐々に低くなります。そして高値圏に入ったときにまだ銘柄を保有していますと、いつ大きな下落が始まるか分かりませんから株式組入比率はゼロでなければいけません。

常に株式市場全体の動きをチェックしながら、相場が大きく下落しているのに株式組入比率が上がっていない時には、チャンスで買えていないという事であり、相場が大きく上昇している時に株式組入比率が下がっていなければ、まだ売らずに持っているので、利食いを優先すべきというように、自分の投資手法の見直しにも使えます。この株式組み入れ比率管理が第一のマネジメントです。

『年間目標利益率』で投資をマネジメント

第二のマネジメントは『年間目標利益率』で行います。

株式投資で百戦百勝はほぼあり得ません。しかし、多くの投資家は1回1回の取引の勝敗にこだわるあまり、相場環境が想定と変わったり、選んだ銘柄の株価が意に反して上昇しなかった場合でもなかなか売れずに、結局は損を大きくしてしまう傾向にあります。

『負けは必ずある』という前提に立てば、できるだけ損を小さくする事で『年間トータルで勝てればいい』と考えることができます。失敗したときには多少の損をしてでも売り切って、次回の買いタイミングの投資資金に回す、ということが大切です。
第二のマネジメントは『年間目標利益率』で行います。

年間目標利益率を決める時のコツは、欲張らないことです。目標を高めに設定し過ぎると、失敗した時の選択肢は年間目標利益率を下げることしかできないからです。投資力のレベルアップをするには、達成しやすい年間目標利益率を設定することです。順調に進んだときに、達成感が味わえます。そして、年間目標利益率を達成した時には、その後は無理をせず、相当大きく下った時にだけ投資するというように、余裕を持って凍死したほうが良いと思います。何故ならば、今年は目標利益率を達成したのだから満足して、自分のレベルアップに時間を使った方が良いと思います。

年間目標利益率を達成してしまった後も、ほとんどの人は我慢できずに投資を継続してしまいますが、もっとも賢い人は『毎年、目標利益率を達成したら、その年は終り』という考え方ができる投資家だと言えます。

『投資を休んで、自分の投資力をアップさせる』ことができれば、知っていれば勝てた事、知っていれば負けなかった事が増えますので、来年の年間目標利益率を高めに設定する事も可能です。株式市場全体の大きな下落でだけ投資している場合には、より小さな下落でも割安株投資で対応できるように、徐々に売買タイミングを拡大します。