トップわかる!株式用語現引き・現渡しとは

わかる株式用語

現引き・現渡しとは(げんびき・げんわたし)

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まずはざっくり


現引き・現渡しとは信用取引の決済方法の一種です。

信用取引による買付け(信用買い、お金を融資してもらって株を買うこと)を行っている場合、決済方法は2種類あります。1つは、「反対売買」(差金決済)、もう一つが「現引き」となります。

信用買い取引の決済方法としては、大半が「反対売買」ですが、買付け代金相当額を証券会社に渡して融資を返済して、担保となっている買い付け株券を引き取る決済方法を「現引き」といいます。

また反対に信用取引による売付け(信用売り、株券を借りて売ること)を行っている場合、やはり「反対売買」(差金決済、買い戻し)と「現渡し」という2つの決済方法があります。

「現渡し」は信用売りをした売付け株券と同種同数の株券を証券会社に引き渡して借り株を返済して、担保となっている売付け代金を受け取ることを言います。


また、現引き・現渡しには違った呼び名があって、「現引き」のことを、株券を受け取ることから「品受け」、「現渡し」のことを、株券を渡すことから「品渡し」と呼ぶこともあります。

これだけは覚えよう!

それでは次に、決済方法としては少数派の、現引き・現渡しが選択される場面について考えてみましょう。

まず、信用買いを行っている投資家が「現引き」を選択する場面は大きく分けて2種類あります。

2種類といっても外形的な手続きは全く同じなのですが、『投資家の気持』に大きな違いがあります。

1. 信用期日が来て仕方なく現引きする場合

値上がりを期待して買ったものの、思惑とは違った値動きとなり、評価損を抱えたまま、ついに信用期日を迎えてしまった時など、実現損を嫌って損切りはせず、将来の戻りを期待して「現引き」をして信用買いした銘柄を現物株として保有し続ける場合がこれにあたります。


2. 手数料を節約するために敢えて信用買いを選んだ場合

一般に証券会社の手数料は信用取引のほうが安い場合が多いことを利用して、まず信用で買い付けして、そのあと「現引き」(現引きは手数料がかかりません)をして代金を支払い、現物株として保有するという方法をとる場合がこれにあたります。


同じ「現引き」でも大きな違いがありますよね!


1.の場合は消極的現引き、2の場合は積極的現引きとでも呼んだらいいかもしれません。手数料を節約する方法として現引きを活用することは、もともと現物株を買おうとしている投資家にとってはノーリスクでお金を節約できますので、現引きの数量によってはクリックするだけで数千円、ちりも積もれば数万円、数十万円となることもあり得ますので、ご自分の取引証券会社のサイトを是非確認してみてください。


次は「現渡し」についてですが、こちらは主に使われるのは、「つなぎ売り」の場面になると考えられます。

「つなぎ売り」にはいろいろ種類がありますが、煎じつめれば「リスク回避」ということになります。


1. 保有している現物株の値下がりリスクを回避する場合

先々、保有している株式が値下がりしそうだと考えているとき、あなたはどうしますか?

普通、売却することを考えますよね。でも株を手放すということは株主でなくなるということになります。つまり保有株式を売却するということはその会社に対する影響力をなくすことになります。

個人投資家であれば会社に対する影響力なんて、通常考えることはありませんが、企業が株式を保有している場合、動機は様々だと思います。取引先だったりすると売るに売れない場合もあるのかもしれません。

そんな時「つなぎ売り」をすることで、株主の地位を保ちながら、将来の値下がりリスクを回避することができます。


2. 転換社債やワラント(新株引受権)の権利行使に伴うリスク回避の場合

転換社債やワラントを株式に転換する場合、実際に株券が届いて売却できる態勢が整うまでにはそれなりの時間がかかります。

手続きを開始しても、株券が手元に来るまでの間の値動きについては誰も保証してくれません。そのため思わぬ暴落などのリスクを回避するために株式に転換する数量分を信用売りすることで売却価格を確定することができます。

このほか、「現渡し」を選択する場面として、株価が下落すると予想して、売りから入ったものの、思惑とは逆に売った株が上昇を続けて大きな損失を被ることがあります、この場合、株券を保有していれば実現損を出さないために「現渡し」が可能ですが、多くは反対売買(買い戻し)をして損失を確定させます。

もうひと頑張り!

最後に「現引き」「現渡し」が株式市場に与える影響について少し考えてみたいと思います。

信用買いをした投資家が仕方なく「現引き」する場合、もし「現引き」をしなければ、反対売買をすることになります。

つまり現実の市場にとっては、信用買いは「将来の売り要因」、反対に信用売りは「将来の買い要因」となります。

信用残という数字が毎週取引所から発表され、また銘柄ごとに売り残、買い残を調べることができます。

これらは投資家が投資行動を起こす重要な根拠になることがあります。なぜかと言いますと、株価は需要と供給で決定されるからです。

つまり、買いが多ければ上昇し、売りが多ければ下落するわけです。この株価を決定する重要なファクターを予め予測できるのが信用残になります。

通常、信用売りが多いと「将来の買い」につながりますので、市場全体が下げ止まると、信用残の多い銘柄は、大きく上昇することが数多く見受けられます。

これは、相場が底を打つ時、まず最初に「信用売り」していた投資家が利益確定の買い戻しをするからです(下落相場の最初の買い手は、「売り方の買い戻し」とよく言われています)。

ここで、もし信用売りをしている投資家が、「買い戻し」ではなくて「現渡し」を選択したとしたらどうでしょう?

本来なら信用売り残として「将来の買い」に転換することを期待していたものが買い需要にならず、売り残だけが減少する結果となります。

この場合、信用売り残の多さを根拠に株式売買をしていた人にとっては、梯子を外されたよなう形になります。


実際の相場での影響度は測り知れませんが、「現引き」や「現渡し」が大量に行われた場合、特に信用残を気にするような上級者の投資家にとっては、大きな影響が出る場合もあるかもしれませんね。

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