トップわかる!株式用語デリバティブ取引とは

わかる株式用語

デリバティブ取引とは(でりばてぃぶとりひき)

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まずはざっくり

デリバティブ(derivatives)とは、日経平均先物やオプション、スワップなどの金融派生商品全般の総称です。

株式市場では、一般的にデリバティブというと日経平均先物やオプションを指すことが多いです。

実はデリバティブ取引は、日本が発祥であるといわれています。さかのぼること約280年、江戸中期、八代将軍吉宗の時代に大岡越前が大阪堂島の米(コメ)取引所(米公所)に米の先物取引の許可を与えたのがデリバティブ取引のはじまりだと言われています。

日本の投資家にもよく知られているシカゴ商品取引所(現在はシカゴマーカンタイル取引所)は、堂島の米公所をモデルにして作られたそうです。

これだけは覚えよう!

■デリバティブ取引の役割
株式市場ではしばしば、相場急落の犯人にされたりして、悪い印象を持っている人も多いかもしれません。

しかし、本来の目的はリスクヘッジにあります。先物取引の発祥とも言われている米の先物取引は、「農民の生活を安定させること」が目的でした。

つまり、大豊作になると米の価格が暴落するため、農民たちは米を作りすぎても困るし、凶作になれば食べ物に困ることになります。そこで将来収穫される米について、一定量を決まった価格で買い取ってくれることを約束してくれる先物取引は、農民の生活を安定させる上で大変ありがたい制度だったといえます。


現在でもデリバティブ取引は「リスクヘッジ」が本来の目的であると言っていいと思いますが、一方で、日本市場でもたびたびその存在が取り沙汰される「ヘッジファンド」に代表されるように、利益だけを追求した投機的な取引の道具として使われているという現実もあります。

■デリバティブ取引のメリット
1番のメリットは、やはりリスクヘッジにあります。先物取引がない時代、将来の相場下落リスクを回避する方法は、信用取引のつなぎ売りという方法をとっていました。しかし、取引額が大きかったり、銘柄数が多いと、同時に大量注文をこなすことが困難になります。先物がある現在では、相場の下落リスクを回避したいなら、先物を売ることで目的を達成することが出来ます。

2番目のメリットは、流動性の向上です。日経平均を例にすると現物の日経平均と日経平均先物が相互に作用することで「裁定取引」のような新しい取引が開発されて、市場の取引に厚みが増すことになりました。

デリバティブ取引は、結果として市場変動の緩衝材の役割をしたり、相場変動のけん引役になったりと相場環境にかかわらず一定の流動性を確保するのに役立っています。

■デリバティブ取引のデメリット
現物市場とは別の需給関係が生まれることで、市場参加者の思惑と全く違った方向や速度を生み出すことがあります。例えば裁定取引などは市場の割高割安などといった価格とは関係なく売買が行われるため、時には相場を必要以上に「急騰、急落」させる要因になることがあります。

また、取引が段々と複雑化、高度化していくことで、一般投資家にはデリバティブ取引がより分かりにくくなっています。それが原因で市場の透明性を損う結果となったり、投資をしている主体ですら、取引の管理が難しいために人為的な誤発注や投資プログラムの不具合で市場を混乱させる事態が現実に発生しています。

もうひと頑張り!

■デリバティブ取引の分類

ここまで主に先物取引=デリバティブ取引のように話を進めてきましたが、デリバティブ取引は大きく分けると3つに分類することが出来ます。

1.先物取引:将来のある期日に一定の価格、数量で売買する約束をする取引。リスクヘッジのために利用されることや投機目的で売買される場合もあります。
商品の例:日経平均先物、TOPIX先物、日本国債先物など

2.スワップ取引:スワップとは「交換」という意味で、例えば通貨スワップなら、異なる通貨間で将来の金利と元本を交換することになります。
商品の例:金利スワップ、通貨スワップ、クレジットデフォルトスワップ(CDS)など

3.オプション取引:ある原資産(日経平均など)をあらかじめ定めた一定の期間(日経平均オプション取引の「限月」にあたります)で一定の価格(権利行使価格にあたります)で取引できる権利を売買する取引のこと。
商品の例:日経平均オプション、TOPIXオプション、個別株オプションなど

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