わかる株式用語
PERとは(ぴーいーーあーる)
まずはざっくり
投資家はみんな割安な銘柄を買いたいと思っています。PERは業績からみて、今の株価が割安なのか割高なのかを判断するためによく使われている数値です。
一般的には、PERの数値が大きいほど割高で、PERが小さいほど割安、と見られます。東証発表の2011年7月末時点のデータでは、東証一部の銘柄のPERの平均は16.7倍です。
これだけは覚えよう!
「この会社は将来もっと利益が上がる」という期待が高まって投資家の注目が集まると、将来の利益を見込んで、先に株価が上がるという傾向があります。
PERは、業績が良い会社の株価は上昇し、業績の悪い会社の株価は下落するということを判断しやすいように、『今の株価は、会社の利益の何倍の評価を受けているか』を計算して、数字で分かるようにしたものです。式にすると・・・
1株当たりの利益とは、会社全体の利益を、発行している株式数で割ったものです。1株あたりいくらの利益を生み出しているかということです。
会社全体の利益の数字は、既に確定している決算の当期純利益を使って計算される場合もあるようですが、将来の業績の期待で株価が上がったり下がったりするわけですから、ケンミレでは来期の予想の当期純利益を使って計算しています。
計算式から分かることは、基本的には、株価が上昇するか1株利益が減少すればPERは高くなり、株価が下落するか1株利益が増加すればPERは低くなります。
現実的には、将来にわたって長く成長性が期待できる企業の場合、株価が高くなりますが、投資家の人気が続けばPERも常に高くなる、ということもあります。一方、PERが低くてぱっと見で割安感があったとしても、衰退している分野で将来の業績に期待もなく、株価も上がらずで、いつもPERが低いのかもしれません。
だから単純にPERの数値を見て、10倍なら割安で30倍なら割高、とは言えません。また、ある会社のPERが、全体平均や業種平均のPERよりも、大きいから割高、小さいから割安、と判断しても間違ってしまうこともあります。
もうひと頑張り!
PERで割安を判断するには?
では、どうやって判断するのかと言うと、その銘柄の過去のPERと比べて今のPERが高いか低いかを見るのです。
PERが同じ値で30倍の銘柄が2つあったとして、過去60倍だったのが30倍になっているA銘柄は割安と言えますが、過去10倍だったのに30倍になったB銘柄は割高ということになります。
過去のPER | 現在のPER | ||
---|---|---|---|
A銘柄 | 60倍 | 30倍 | 割安 |
B銘柄 | 10倍 | 30倍 | 割高 |
つまり、PERの絶対値だけを見るのではなく、以前のPERと比べて、割安になったのか割高になったのかを判断する必要があるのです。
そこでケンミレでは、絶対値のPERではなく、『PER変化率』という数値を使って、以前と比べて割安なのか割高なのかを簡単に判断できるようにしています。
A銘柄の場合にはPER変化率は-50%になり、B銘柄のPER変化率は+200%となります。つまり、マイナスの数字が大きいほど割安に変化した、プラスの数字が大きいほど割高に変化した、ということが自分で過去のPERをいちいち調べなくても分かります。
数%程度の小さな変化では投資判断に使えませんので、大きく変化した場合にだけ、マークを表示しています。
会員サイトでは、PER変化率の割安順ランキングや、チャート分析のときに簡単に業績もチェックできるように株価チャートにも表示しています。
ただし!PERに限らず全ての指標について言えることですが、ある指標で割安になっているからといっても、それだけで買って良い銘柄ということにはなりません。
1つの指標だけの結果より、複数の指標でも割安になっていれば、それだけ割安な確率は高くなります。また買う前には、抵抗ラインなどで株価が下げ止まる価格帯も探しておけば、さらに負けない確率を高めることができます。
大変そうですか?でもみ〜んな、頑張った分だけリターンも大きくなるようにと作った機能たちです。(^o^)/