わかる株式用語
年初来高値とは(ねんしょらいたかね)
まずはざっくり
年の初めから今日までの期間で、一番高い株価のことを年初来高値と言います。市況ニュースなどでは、「今日は日経平均株価が大きく上昇して、300銘柄も年初来高値を付けました。」などとコメントされます。
これだけは覚えよう!
株式市場がどんどん上がり続けたときほど年初来高値銘柄の数が多くなり、株を持っている投資家は喜び、相場に活気が満ち溢れますが・・・物事の多くは表裏一体!
極端に年初来高値の銘柄の数が増えたときには、そろそろ上昇が終わって下落に変わるかもしれないサインでもあるのです。(ノ°0°)ノ
反対に、年の初めから一番安い株価のことは、年初来安値と言います。株式市場がどんどん下がり続けると年始来安値銘柄の数が多くなりますが、極端に年初来安値銘柄が増えたときには、そろそろ上昇が終わって下落に変わるかもしれないサインでもあります。
もうひと頑張り!
■春は錯覚の季節
日本では4月から気分もあらたまる新年度。だからでしょうか、株のギョーカイの集計もなぜか4月切り替えなのです。
年初来高値を判定する始まりの期日は株式市場の仕事始めである1月4日からです。
でも、たとえば1月5日に「今年で一番高い!」と言っても参考になりませんよね。
だから3月31日までは、実は去年の1月4日からの中での高値が、今年の年初来高値として発表されています。実質的には、昨年来高値という訳です。そして、4月1日になると判定の始まりを今年の1月4日に切り替えます。これで文字通りの年初来高値ということになります。
でもちょっと変ですよね。今が4月なら、確かに年初来高値であっても、本当の意味はこの3ヶ月間ちょっとの中で一番高い株価ということです。だから4月に入ったとたんに年初来高値を付ける銘柄が増えるという現象が起きます。
それに日本では、多くの企業が決算を3月末に行って、1年の始まりを4月からにしています。その場合、4月に入ると1年間の経営成績の計算が行われ、プラスでもマイナスでも予想と大きく離れてしまう場合には、すぐに発表します。その発表に意外性があったり、今後にも影響しそうと投資家が考えると、株価も大きく上がったり下がったりします。
相対的に本当の意味で、企業活動の1年の中で株価が一番高い記録をつけたという変化の兆しを見つけたいなら、集計期間が変わるのはおかしいですし、1月4日にこだわる意味もありません。
ですからケンミレでは、常に当日から15ヶ月間遡った一定の期間で集計をしています。そうすると、去年の決算も含めた余裕をもった期間で、高値を判定できるからです。
ケンミレの株式ランキングには、年初来高値ランキングが2種類あります。ひとつは4月1日に集計方法を切り替える一般的な年初来高値ランキング。もうひとつは常に15ヶ月で集計するケンミレ式の年初来高値ランキングです。
年末に近づくと大きな差はなくなりますが、4月などは、年初来高値(一般)のほうが年初来高値(ケンミレ式)よりも銘柄数が多く出てしまっている傾向が分かると思います。
▼株式ランキングで年初来高値を見てみよう!