トップ株式投資で知っておいた方が良いこと株式投資で知っておいた方が良いこと「第18回 『バリューライン』の実践的活用法 ≪A≫」

株式投資で知っておいた方が良いこと

第18回 『バリューライン』の実践的活用法 ≪A≫

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前回の「(1)チャートの"背景"にある意味とは?」に引き続き、今回は「(2)『バリューライン』の理論が分かれば、どのように実戦で活かせば良いか?」についてレポートしますが、その前に『バリューライン』の基本構造について再確認したいと思います。

『バリューライン』の基本構造

株式投資とは「安いときに買って高くなれば売るだけ」ですが、ケンミレでは「まず負けないためには勝つ確率が高いとき=割安なときだけ投資しよう」と言っています。しかし、この「割安なとき」というのが「一体どういう状況のときを指すのか?」が明確にならないと「実戦では役立たない」ということになります。

そこでケンミレでは、以前レポートした『波動ライン』に下落ラインが引かれたタイミング、そして今回レポート中の『バリューライン』で株価がアンダーバリューゾーンまで下落したタイミングを割安な状態と認識し、さらに"すぐに買う"のではなく"そろそろ買う準備を始めよう"としています。

(2)『バリューライン』の理論が分かれば、どのように実戦で活かせば良いか?

私はチャートの専門書を読んだことがありませんので、「これまでレポートしてきたこと」や「これからレポートすること」はすべて私自身の実体験から得たものばかりです。したがって、チャートの専門書で解説していること(※同じ項目について解説しているものがあれば、ですが)と違っている部分があるかもしれません。

しかし『波動ライン』や『バリューライン』に限らず、上手い喩えが見つからないのですが「株式投資は勝てば官軍」ですので、このレポートを読まれた方は「これは自分にも合うので使おう」や「これは自分の考え方とは違うので無視しよう」という取捨選択をしながら活用して頂ければ良いと思っています。

さて、私のこれまでの株式投資の経験の中で、実際に『バリューライン』を活用している主な方法をざっと挙げると以下のようになります。

A:誰にも分からない将来のシナリオを作るときに活用にする
B:負けないために「アンダーバリューゾーン」のときだけ買う=「オーバーバリューゾーン」では買わない、というルールを作っている
C:自分が許容できる「リスクの度合い」で、判断する『バリューライン』を決める
D: 『波動ライン』と一緒にチェックして、株価の転換点を予測する
E: さまざまな抵抗ラインと一緒にチェックして、株価の転換点を予測する
F: ラインが割れたり抜けた場合は、トレンドが「転換した可能性」を意識する
G: バリューラインの角度でトレンドの強弱を判断する

細かなことも含めると他にもたくさんありますが、まずはA〜Gの基本的な実践的活用法について順番に解説したいと思います。

≪A:誰にも分からない将来のシナリオを作るときに活用にする≫

持ち株比率を0%にした7月6日の相場

その理由は、2月末の世界連鎖株安以降、日経平均やTOPIXがきれいな『バリューライン』の中で上昇する過程では「押し目買い」のスタンスで臨んでいましたが、7月5日の時点で緩やかながらも株価水準が上昇した結果、『オーバーバリューゾーンまで株価水準が上昇し、かつ2月末の高値圏に面合わせたことから割高』と判断したからです。

この時点でのシナリオは、「日経平均ならアンダーバリューライン、TOPIXならフェアバリューライン近辺まで下がれば目先の割高感が解消されるので待とう」と考えていました。

そしてその後もしばらく相場は小さな上昇と下落を繰り返し、たとえば日経平均で言えば2回ほど『アンダーバリューライン』まで下落しましたが、ちょうどその頃は米国のNYダウが史上最高値を更新するなど「日本の株式市場を取り巻く環境に割高感」がありました。

したがって、この時点でのシナリオは「もしもNYダウが下落することがあれば、日本の株式市場も連れ安する可能性もあるので、アンダーバリューラインを割り込む可能性があるかもしれない」「バリューライン以外の他の抵抗ラインが見つからない」「分からない相場のときに無理をする必要はない」と考えましたので、結局何も買うことなく様子を見ることにしました。

その後『アンダーバリューライン』に到達した日経平均

そして7月23日に「これまでアンダーバリューラインまで下落すれば必ず反発を繰り返していた日経平均」がとうとうアンダーバリューラインを割りましたので、「トレンドが転換するかもしれない」というシナリオを今後の投資戦術に考慮しなければいけないと考えました。ただし、この時点では、前回のレポートにも書きましたが「株価がアンダーバリューラインまで上昇して戻ればトレンド転換にはならない」ので、まだ明確な判断はできませんでした。

『アンダーバリューライン』を割り込んだ日経平均

環境が変わればシナリオも臨機応変に修正した方が、より実態に則した対応ができます。そこで次に考えたシナリオは、「目先的に割高感が解消されるのは2種類以上の抵抗ラインが重なった17700円前後まで下がるのを待とう」ということでした。

2つ以上の異なる抵抗ラインが重なった株価水準

そして日経平均は本日も大きく下がった結果、ほぼこのシナリオに沿った格好で17700円近くまで下落しました。

17700円前後まで下落した日経平均

実は今日の時点でもまだ買っていませんが、その理由は次の続編で解説します≪バリューラインの実戦的な活用法・B〜G≫を総合的に判断したところ、まだ買ってはいけないというシナリオになったからです。

いずれにしましても、株式投資は確率の勝負ですから、何のシナリオも持たずに勝負するのと自分なりのシナリオを持って勝負するのとでは、年末を迎えた時点での利益率に大きな差ができると思います。

株式投資で失敗する原因にはさまざまありますが、中でも多いのは「焦ってしまって冷静な判断ができなくなる」ことです。シナリオとは、この「焦り」をできるだけ無くすための「心の準備」とも言えますので、誰にも分からない将来を当てようということではなく「自分自身の冷静な投資行動が取れるようになる」ために『バリューライン』を活用して頂ければと思います。

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