トップ株式投資で知っておいた方が良いこと株式投資で知っておいた方が良いこと「第12回 中期波動でも売買回数を増やす方法(2−2)」

株式投資で知っておいた方が良いこと

第12回 中期波動でも売買回数を増やす方法(2−2)

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今回で『波動ライン』については一区切りして、次はいよいよ『バリューライン』についての解説に移りたいと考えていますが、この2つの武器は「チャートに自分でラインを描いて分析する」ことができますので、ぜひマスターして頂きたいと思います。

さて、前回は「年間で2回前後しかない中期波動」で投資タイミングを捉える方法でも、市場の数を増やせば「売買回数も増やすことができる」というお話をしました。しかし単純に市場の数を増やせばそれで良いかというと、そうではありません。

(1)「市場」によって違う割安のレベル(=度合い)

一言で「市場」といっても、一般的には東証1部市場や大型株市場などを「市場」ということもありますし、また自分なりのルールで新しく「市場」を作ることもできますし、実際にケンミレでも独自の基準によって現在418もの「市場」を作っています。しかしこのような「市場」で区分するときに、大事な注意点があります。

それは市場には「大きな市場」もあれば「小さな市場」もある、ということです。

この「大きな市場」と「小さな市場」の違いは何かといいますと、それは「それぞれの市場の中に含まれている銘柄の数」の違いです。では、どうして1つの市場の中に含まれている銘柄の数に注意しなければいけないのかといいますと、それは「大きな市場」と「小さな市場」が下がったときの『割安のレベル(=度合い)が違う』からです。

もう少し具体的にお話します。たとえば「東証1部を1つの市場として見た場合」と「東証1部の中の精密機器という業種だけを1つの市場として見た場合」では、前者の中には採用銘柄が約1600銘柄ほどあるのに対して、後者には25銘柄しかありません。

そうすると、「東証1部」が大きく下がっているときというのは『株式市場全体が割安な状態』になっているときですので、「東証1部の精密機器」も同じように下がっている可能性が高くなります。このようなときは精密機器の業種に採用されている25銘柄のほとんども大きく下がっている可能性が高くなりますから、基本的には「何を買ってもバーゲンセール状態」となり、一番安全性が高い投資タイミングとなります。

「大きな市場」が下がっていて、「小さな市場」も下がっている

次は反対に「東証1部」が上がっているときに、「東証1部の精密機器」が下がっていれば『精密機器という業種は割安』となり、精密機器の業種に採用されている25銘柄の中からさらに割安な状態になっている個別銘柄を買えば「割安市場の中の割安銘柄」ですから、同じく上昇する可能性があります。

「大きな市場」が上がっているときに、「小さな市場」が下がっている

ところが、「東証1部」が上昇から下落に転じて大きく下がった場合、割安な市場であるはずの精密機器の平均株価指数も『東証1部という大きな市場が下がっている影響で同じように下がってしまう』という可能性が高くなります。

「大きな市場」が上昇から下落に転じた場合

このように、下がっている市場が見つかったからといって「割安」と判断すると、実はその市場の大きさによっては『安全性の観点から見た場合にはリスク度が高い割安市場』ということになります。

「市場の採用銘柄数」とリスク度の関係

(2)本日の結論

したがって、市場の数を増やして売買回数を増やす場合は「市場の大きさ=その市場に含まれている銘柄の数」に注意して、安全性を重視するなら『できるだけ大きな市場が下がっているときだけ投資するようにしなくてはいけない』ということです。

言い換えますと、日経平均やTOPIXなどの株式市場全体の動きを表わす「リスク度が低い大きな市場」に中期波動の下落ラインが引かれるタイミングを待つのか、それとも株式市場全体の動きに関係なく「リスク度が高い小さな市場」に中期波動の下落ラインが引かれたら投資タイミングとするのかは、「自分が取れるリスクによって判断すれば良い」ということです。

では、どうやって「自分が取れるリスクを判断すれば良いか」と言いますと、一番分かりやすいのは「今の運用成績が、自分が立てた年間の目標を達成できるペース以上なのか、以下なのか」でリスクを取っても良い、取ってはいけないを判断すれば良いと思います。

以上のように、「まずは負けないこと」を最優先に考えるのであれば『大きな市場が大きく下がったときしか投資しない』ことを優先して株式投資を行った方が、リスクははるかに低くなりますので良いと思います。

なお、私も去年の10月から自分の株式投資の手法を「中期波動を基準に投資」していますが、それでも年利回り換算で40%のペースで運用できていることを考えますと、安易に短期波動で投資タイミングを取る短期売買をしなくても、中期波動で十分に安全で効率が良い投資ができるのではないかと思います。

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