トップチャートに強くなろう 「第2回 基礎編 2 ローソク足で見る相場のサイン」

チャートに強くなろう

第2回 基礎編 2 ローソク足で見る相場のサイン

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"ローソク足"を理解せずに、株価チャートを株式投資に活かすことはできません。全20回にわたって、チャートの基本的な見方から応用方法までを説明しています。 "ローソク足"からわかる「投資家の心理」を学びましょう。

「第1回 ローソク足の見方」「第2回 ローソク足で見る相場のサイン」を"基礎編"として、常時ご覧いただけるようになりました。
また、今まで第○回と表現していましたが、「基礎編」「テクニカル編」「応用編」と分類し、順番に学べるようになりました。

第2回 基礎編 2 ローソク足で見る相場のサイン

前回の「ローソク足の見方」で基本的なローソク足からわかる「投資家の心理」を解説しました。第2回目ではそのローソク足でわかる投資家の心理を見ながら、相場のサインを分析、解説していきます。

特に長い下ヒゲ、長い上ヒゲが出たときのチャートや、「保ち合い」(株価が上昇した後や下落した後に動かなくなること)相場時の投資家心理を解説していきます。

大幅な下落時に下ヒゲの長いローソク足が出た時は、その後上昇する可能性が高い"

株価が大幅に下落しているときに下ヒゲが長いローソク足が出た時は、投資家が「そろそろ下げ止まったので大丈夫」と判断して買い始め、株価の下落が終わって上昇に転じているために出る形です。

下のチャートは実際に「長い下ヒゲ」の出ているチャートです。

この例では胴体の部分が黒くなっているので陰線のローソク足です。この形は寄り付いたその日の高値から大きく下落して、その後押し目買いが入り「寄り付きの手前」の高値で終わったローソク足となります。

「大きく下がりそうだから早く売ろう」という心理状況にある投資家の売りが出尽くした後に、「下がりきったから大丈夫」という心理状況になった投資家が買い始めることで上昇に転じ始めるのがこのローソク足の心理の推移です。

つまりローソク足は、「投資家の心理」の変化と考えることも出来ます。

このように大きく下落を続けた後に、底値で「下ヒゲの長いローソク足」が出た場合は「底打ち完了」という状態になっている可能性が高くなります。

大幅な上昇時に上ヒゲの長いローソク足が出た時は、その後下落する可能性が高い

先ほどは下ひげでしたが、それでは、「上ヒゲの長いローソク足」が出た時とはどのような投資家心理なのでしょうか。

投資家が「株価はもっと上昇する」と考え、どんどん上値を買ったが、さらにその上値を買う投資家がいなくなり、上昇が止まってしまったために、今度は投資家が慌てて売りに転じたことで、最初の上昇値近辺まで株価が下がったことを意味しています。

下のチャートは実際に「長い上ヒゲ」の出ているチャートです。

実際、高値で「上ヒゲの長いローソク足」が出た場合には、目先の投資家心理の弱気を示す事が多いため、「相場が終わるかもしれない」という多くの投資家心理が働き、これから下落する確率が高くなります。

つまり、今回の相場では投資家が「この程度の上昇が妥当」と思う価格まで上昇すると、買いたい投資家よりも売りたい投資家の圧力の方が多くなり、株価は必然的に大きく下落して本格調整入りするのです。

また、株価が上昇中において「ここが天井だ」と判断する助けとなるのは、「出来高が急増し株価も急上昇したとき」です。 この場合は出来高が示しているとおり、多くの投資家が買いに走っているため、買いたいと考えていた投資家はすべて買っている状態になります。

つまり、次に買う投資家がいないことになります。

このような時に「上ヒゲの長いローソク足」が出ると「株を買い持ちしていれば売り」「購入を考えていたなら見送り」という有力な判断材料になるのです。

「保ち合い」(もちあい)とは?

「保ち合い」とは株価の上昇・下落の後に一定の値幅の中で動いている状況を言います。週足では約1ヶ月半程度続くと「保ち合い」といわれています。

右は「保ち合い」のチャートです。

この「保ち合い」は、株価に対して投資家の考え方が真っ二つに割れている状況です。「株価はもっと上昇する」と考えている人と、「株価はそろそろ下落する」と考えている人がほぼ同数いると考えられるからです。

上昇相場での「保ち合い」の時は買い、下落相場での「保ち合い」の時は売り

一般的に、格言があるように「保ち合いは売り」と言われていますが、実は上昇相場と下降相場の時とでは意味が違います。「上昇相場では買い」「下降相場では売り」となる確率が高いからです。

「上昇相場での保ち合いは買い」の理由は、売り手が利益を確定しようとして売っていても、買い手が「今後株価はもっと上昇する」と思って買っているからです。つまり売り手が消極的で買い手が積極的なため利益の確定売りが終わったときに積極的な買い手が勝って上昇する確率が高いことになります。

逆に「下降相場での保ち合いは売り」の理由ですが、下落中の株価が再び上昇するのではと思っている参加者が買いを入れ続けている間だけ、「今後株価はもっと下落する」と思っている参加者や「下落しそうだから早く処分してしまえ」という多数の参加者の売りを吸収して株価は拮抗することになります。

しかし、いくら買っても株価が上昇しないと、「これは一相場終わったのではないか」と考えるようになり、売り物が増加し始めるので、買いたい人よりも売りたい人が優勢になって下落が始まるわけです。

通常、株価が下落して止まると「1/3戻し」と言って、下げ幅の3分の1ほどリバウンド(上昇)することが多いのですが、下降相場で止まった後に上昇に転じないということは"そろそろ反転上昇するのではないか"と思う人よりも"さらに下落する前に売っておこう"と思う人のほうが多いということになります。

以上「保ち合い」時のサインですが、一つ注意することがあります。
ゆるやかな上昇やゆるやかな下落の場合にはこの法則は当てはまりません。

誰もが「上がり過ぎ」・「急落し過ぎ」と思う時に初めて前述のような投資家心理が生まれます。つまり、「急騰」「急落」の場合にだけ前述のような"保ち合い"の法則が生きるのです。

また、上昇相場であっても下降相場であっても「保ち合いが多く発生した場所」が次の相場の「上昇した時の上値抵抗ライン」に、また「下落した時の下値抵抗ライン」になることも付け加えておきます。

■相場と保ち合いのイメージ

【ポイント】
以上の3つのポイントのようにローソク足を見ているといろいろなサインがあることがわかります。以上のローソク足でみる相場のサインを理解してしっかりチャートの分析に役立ててください。
■「大幅な下落時に下ヒゲの長いローソク足が出たときとは後に上昇する可能性が高い。」
■「大幅な上昇時に上ヒゲの長いローソク足が出たときとは後に下落する可能性が高い。」
■「上昇相場での「保ち合い」の時は買い、下落相場での「保ち合い」の時は売り。

チャートに強くなろう - 目次

第1回 基礎編1 ローソク足
チャートとは株価の動きをグラフ化したものですが、日本で使われている最もポピュラーなチャートが“ローソク足”です。“ローソク足の由来は、一定期間(1日や1週間)の株価の動きを表す白や黒の棒の形が、火を灯すローソクに似ているからです。
第2回 基礎編2 ローソク足で見る相場のサイン
第2回目ではそのローソク足でわかる投資家の心理を見ながら、相場のサインを分析、解説していきます。 特に長い下ヒゲ、長い上ヒゲが出たときのチャートや、「保ち合い」(株価が上昇した後や下落した後に動かなくなること)相場時の投資家心理を解説していきます。
第3回 基礎編3 「株価」と「出来高」の関係
株式投資をしているほとんどの人たちは利益を出していないと言われています。利益を出せない第1の理由は、恐らく株価チャートを見ないで株を買っているからでしょう。株式投資で儲けるためには、いかにチャートが大事なのかを、学んでいきましょう。
第4回 基礎編4 ダブル底(天井)と三尊底(天井)とは?
株式のトレンド転換を判断するパターンはいくつかありますが、チャートの形から判断する時の代表的な見方である「ダブル底(天井)」と「三尊底(天井)」について解説いたします。
第5回 基礎編5 三角保ち合いの使い方
株価の振幅が煮詰まった三角形のチャートの形から、大きく動く方向が読める保ち合いの形を学びます
第6回 テクニカル編1 「移動平均線」の使い方
みなさんがよく見ている株価チャートには、日々の株価を表した「ローソク足」や「出来高」の棒グラフのほかに、折れ線が引かれていることと思います。この折れ線は「移動平均線」と呼ばれ、売買のタイミングを計る指標として大変よく使われているものです。
第7回 テクニカル編2 移動平均乖離率の使い方
株価の移動平均線を使ったテクニカル分析として現在広く一般に多用されている、「移動平均乖離(かいり)率」の使い方について解説します。
第8回 テクニカル編3 ゴールデンクロスとデッドクロスの使い方
長期と短期の2本の「移動平均線」を使って株価の上昇・下落の転換点を予測する方法についてご紹介します。
第9回 テクニカル編4 RCIの使い方
RCIは、相場の過熱感を測り、現在の株価が割安か割高かを判断するときに使われる代表的なテクニカル指標のひとつです。では、その使い方について解説いたします。
第10回 テクニカル編5 RSIの使い方
ある一定期間の相場について売られすぎ、買われすぎといった相場の過熱性を計るテクニカル指標RSIとその使い方について学びましょう。
第11回 テクニカル編6 ストキャスティクスの使い方
今回は「ストキャスティクス」について解説します。「ストキャスティクス」は現在の株価が割安か割高かを判断するときに使われる代表的なテクニカル指標のひとつです。では、その使い方について解説いたします。
第12回 テクニカル編7 MACDの使い方
今回は「MACD」について解説します。「MACD」は平滑移動平均(もしくは指数移動平均)を使って、分析を発展させたテクニカル指標です。「MACD」によって相場のトレンドを判断でき、同時に売りタイミングと買いタイミングを計ることが出来ます。
第13回 テクニカル編8 一目均衡表の見方
「一目均衡表」というテクニカル指標をご存知でしょうか。「一目均衡表」は日本人が生み出した数少ないテクニカル指標のひとつです。
第14回 テクニカル編9 ボリュームレシオの使い方
ボリュームレシオは、出来高に着目して現在の株価が割安か割高かを判定するテクニカル指標の一つです。では、その使い方について解説します。
第15回 テクニカル編10 サイコロジカルラインの使い方
サイコロジカルラインの「サイコロジカル」とは「心理的な」という意味です。つまりこのテクニカル指標は投資家の心理を数値化し、売買のタイミングに役立てようという考えから生まれたテクニカル指標です。では、その使い方についてご説明いたします。
第16回 テクニカル編11 ポイントアンドフィギュアチャートの使い方
チャート表示方法としての一つでポイントアンドフィギュアというものがあります。時間を横軸に取らず値動きのみを基準としたチャートの見方とその使い方を解説します。
第17回 応用編1 波動ラインの使い方
株価の上昇下落の傾向について一目で把握する事ができる、波動ラインをご紹介したいと思いますが、その前に「そもそも波動って何?」といったところからご説明したいと思います。
第18回 応用編2 抵抗ラインの使い方
今回は「抵抗ライン」について説明します。「抵抗ライン」とは株価の動きが止まったポイントを結んだラインで、投資家が売買タイミングを知る上で必要なデータです。この精度を高めれば高めるほど「勝つ確率」が上昇します。
第19回 応用編3 価格帯別出来高の使い方
「価格帯別出来高」とは、過去に売買された株数を価格帯別に集計したもので、一般的に株価チャートの右に横棒のグラフで表示されています。株価の上値が抑えられる「抵抗ライン」を見つけるのに有効なので覚えておきましょう。
第20回 応用編4 押し目・戻し目ラインの使い方
プロの投資家がもっともよく使う買いタイミングの指標は『移動平均線』と『押し目ライン』です。この押し目ラインの活用法について見ていきましょう。

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