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第14回 麻生金融相の失言「証券会社勤めはやばいやつ」

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2016/08/31 12:56

【麻生金融相の失言「証券会社勤めはやばいやつ」】

麻生太郎副総理兼財務相は30日、東京都内の会合で「証券会社務めは、やばいやつ」と言ったそうです。

──債券、株に投資するのは危ないという思い込みが国民にあるが、それは正しい。われわれの同期生で証券会社に勤めているのは、よほどやばいやつだった。詐欺かその一歩手前のようなことをやり、『あんなやくざなものは辞めろ』と親に勘当されたやつがいるぐらいだ。怪しい商売は不動産と証券だった。昭和30年代、40年代に学生だった人は誰でも知っている──という趣旨だったと報じられています。

残念なことですが、日本では株式投資は競馬やパチンコなどと同列に見られていますし、株屋という蔑視的な表現まであります。自他ともに認める「慎重な国民性」を持つ日本人の多くが株式投資=危ないと考えていて、「財産構築の手段」になるとは全く思っていないと思います。

一昔前の証券会社と「塩漬け株」


ネット証券ができてから、今はずいぶん証券会社の業態が変わったそうですが、一昔前の「証券会社勤め」の大多数の目標は、個人投資家が儲けることではなく「手数料を稼ぐため、お客様に売買してもらうこと」が仕事でした。そのため基本的にはお客様には「常に資金の全てを株で持ってもらう=株式組み入れ比率100%」ことが基本でした。

資金全額を使ってしまっている状態で、お客様にさらに売買してもらって手数料をとろうとしますと、上がりそうな株を探して勧めるしかありません。業績を見たり、材料を探したり、チャートを見たりと上がりそうな銘柄の情報を探します。

しかしながら、100%上がる株を探して当て続ける「株の神様」はいませんから、買って下がる銘柄も当然のように出てきます。

そうなると、こちらから勧めて買ってもらっていますから、お客様に「損切りする提案」はなかなかできません。評価損が大きくなればなおさらです。こうして、勧めて買ってもらった株が「塩漬け株」になっていきました。

銘柄を薦めるときは本気で上がる良い株だと思って勧めるわけですが、それでも、お客様の持ち株を「塩漬け」にしてしまうことは、結局は「相場次第」になります。相場次第になる理由は「資金全て株を持ち続けているから」です。市場が高値圏でも持ち続けていれば、当然負けますね。いつでも現金0%・株式100%で居続けるとは、そういうリスクを持ち続けるということです。

話は戻りまして当時の「証券勤め」の人、次の仕事は「お客様の塩漬け株解消」となります。

損切りだけする提案はできないものの、「この銘柄は業績も良くてさらに良い材料もあるから、これから上がる可能性は高いです!」という乗り換えの提案はしやすいので、乗り換えるための上がりそうな銘柄を探して勧めます。多くの三流の証券マンの方法です。

新規の投資資金があれば、その資金で買ってもらい、上がったときに塩漬け株と一緒に売ってもらうこともできるのですが、なかなか新規の資金を用意してくれることはありません。

そこで、「がんばって取り返しますから、塩漬け株を売って乗り換えるチャンスをください!」となります。相場が上昇すれば、利益を確定して次の銘柄を買うことができ、塩漬けになっていた資金がよみがえります。

しかしながら、相場が下がれば、ほとんどの銘柄は下がりますから「塩漬け株」を売ってさらに「塩漬け株」を作ることになってしまいます。そうなると、お客様は次の乗り換え提案をなかなか聞いてくれませんから、本格的に資金が「塩漬け状態」になってしまいます。

この状態になったころ、「転勤」というリセットが起きますので、「新しい担当者」が「新しい塩漬け株解消作戦」を実行します。


塩漬けの悪循環、個人投資家ならこうやって回避する


上記のような方法は、「証券勤め」の人が言っているだけでなく、特に株式投資が好きな投資家が陥りがちな塩漬けといえます。

常に現金0%・株100%で持ち続けるということは、活況な相場になれば塩漬け乗換え作戦がうまくいくこともありますが、相場が下がれば、さらなる塩漬けを作って終わることが多いといえます。

つまり、株式市場全体が大きく下がるような暴落は過去を振り返っても必ず起こっていますから、常に株式組み入れ比率が高い状態でいれば「どこかで必ず暴落に当たる」といえます。

このように「常に株式組み入れ比率100%」でいるという前提では、乗り換えた後の相場の上げ下げに頼る部分が大きいので、「塩漬け株」を解消することが難しいのです。

持ち株は、相場が上がっているうちに売って、大きな下落を待つ。

「1年のほとんどの期間を、株式組み入れ比率0%にする」そして、市場が大きく下落した時「だけ」買うことが「ローリスク・ハイリターン投資」の方法であり、財産構築への近道です。
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