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2017/05/12 14:14

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◎日経表と月次試算表は、ベンチャー企業を成功に導くレーダー

社会の環境は常に変化しますので、会社の業績も予算通りには進みません。

会社がどうなっているのか、最終的な利益見込み額は変わっていないのかなどの財務分析は毎月行わなければなりません。

そのためには『日計表』『月次試算表』『月次の予算・実績管理表』の3つを使います。

日計表は『資金の流れ』を把握するための武器で、月次試算表は『今月の業績がどうなのか、予算に今後の修正が必要なのかをチェック』するための武器に、月次の予算と実績の管理は『会社の方向性が事前の予想に対してどうなっているのか』
を知るための武器になります。

(1)日計表

現金と預金の入出金、現金・銀行別預金残高、定期性預金残高、法人税・地方税・消費税・賞与・推定月次損益などの月次引当額と累計引当額、正味利用可能資金額、今日の売上推移と月次累計の売上推移と損益などが一覧で分かる表を作り、社長は毎日見るようにします。

どうして見るのか、何を見るのかには2つあります。

1つは毎日見ることによって連続性が生まれ変化があれば気が付くようになります。

この連続性が掴めて初めて本当の経営者になれます。

2つ目は見続けることによって社員の不正を未然に防げます。

ほとんどの人間は『魔が差した』ときに悪いことをするものです。

悪いことができる環境を会社が作るから社員が不正を犯すのです。

これを防ぐには『自動検証システムを作ること』ですが、もう一つ大切なのは『社長が社員が犯罪を起こさないための動き』をすることです。

言い換えますと、常に見ていると知らせることと、社員との会話によって人間関係を作ることです。

全員と人間関係はできないとしても、人間関係ができた人は自分と同じように『魔が差して罪を犯す』のを自然に防ぐ人になってくれます。

ベンチャー企業やオーナー企業で一番多い経理の犯罪を防ぐには『定期的に銀行の残高証明を貰うこと』と『通帳と印鑑の別人管理』『現金残高のチェック』『経理と数値が照合できる部署との自動照合システムを作る』『管理部内の人事異動』
などがあります。

管理部門には、経理・財務・総務・業務・人事などがあります。

ベンチャーではこれらのいくつかを一人が行うと思いますが、管理部門の人間はどれでもできるようなシステムを作り、定期的に異動させることや、休みのときに代行するだけでも、不正をすれば分かってしまうという警鐘になって魔が差すことで起こる犯罪を防ぐことができます。


2017/05/11 16:58

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◎逆境になったとき利益を出せるのは放漫経営

社会性があるよい商品なのに、売上がアップできないとしたら『マーケティングや営業方針、細かい切り口』など、知らせる方法が悪いからです。

したがって、売るためのノウハウの研究をすればするほど売上はアップできます。

難しいのは経費の管理です。

社長が管理する経費は、人件費・製造原価・研究費・広告宣伝費・交際会議費・備品費・雇用費などの戦略的経費です。

したがって、戦略的経費は役員で決め、それ以外の管理経費は無駄を省くことがメインですから総務部がルーチンとして行えば良いと思います。

戦略的経費とは『自社の売上の変化や、他社の動き、そして経済の動き』と見比べながら流動的に規模を決定すべき経費です。

起業からの数年間は一番苦しい時期ですが、消極的にならず、放漫経営にならず、これらの経費を弾力的に使うことが成功への秘訣です。

たとえば、景気が悪くなるとすれば、積極的に雇用しても意味はありませんし、研究にコストをかけて良い商品を短期で作っても役に立ちません。

また商品を売るために宣伝しても景気が悪ければコスト倒れになりますし、コンピューター化を急いでも、同じようにコストパフォーマンスは上がりません。

他社がのんびりしているのか、積極的な戦略を取っているのかでもコストの掛け方は変わってきますし、売上の伸びによっても戦略的経費は変わってきます。

業績がよくなったときにお金を贅沢に使うことはよいことです。

企業はずっと業績が良いということはありません。

ほとんどの企業では好況の次には必ず不況が来ます。

したがって、経費を最低限にした経営をしますと、楽しくない人生になります。

人生は楽しむべきであり、楽しむとは無駄をすることですから、業績が絶好調の時には、みんなで馬鹿をしても良いと思います。

いつも我慢して、コストを削り続けていますと、絞りきった体質で不況がきます。

そうしますと削るところがありませんので、資金も足りなくなり、あっけなく倒産してしまいます。倒産寸前の企業を買収して立て直すと『経営の神様』のように言われますが、悪い企業の多くは無駄だらけなので、この無駄をなくすだけでも赤字から黒字になります。

現経営者は『いろいろなシガラミ』があって、冷静な判断ができなくなっていますが、新しい経営者には何のシガラミもありませんから、バッサリとコストを切ったり、取引先を切ったりできますから、再建も簡単にできるのです。

大きく儲かっている時のある程度の放漫経営は、『いざ不況という時の保険』になります。儲かってきますと人間は放漫・傲慢になって自然に無駄が多くなるので、経理担当役員は頑張りすぎずに、緩く社長を管理すれば良いと思いますし、頑張ったら誰でもご褒美が欲しいわけですから、頑張った時にはご褒美の大盤振る舞いをしても良いと思います。

私が前に経営していた会社では、景気が悪い時には「景気が悪い今、色々な種をまいておけ」と言って、毎日遅くまで仕事をさせました。

一般企業は景気が良くなった時には、仕事をすれば仕事をするほどお金が入ってきますので、「今が頑張り時だ」と言って遅くまで仕事をさせ、景気が悪くなると「景気が悪いので、みんな頑張ってくれ」と言って遅くまで仕事をさせます。

これではご褒美がない人生になります。

私は景気が良い時には「三時半を過ぎたら帰っても良いよ」と言っていました。

今の会社を作った時に、一息つくのが夕方の5時か6時で、そこからもう一つの会社に電話すると、みんな帰って誰とも連絡が取れないということが何度もありましたが、こんな時は『良い時』ですから、一時的に連絡が取れなくても大局的には心配ありません。

業績が好調ならば給料も賞与も高いため遊んでも面白いので、良い時にはたくさん遊んだ方が良いと言えます。

ただし、社長は遊びながらも次の不況に対する準備はしなければなりません。


2017/05/10 13:54

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◎予想外の成果を出す方法

まず予算を作ります。

このときに重要なことは頑張れば達成可能な予算ではなく、頑張っても、頑張っても達成不可能な長期予算と、頑張っても達成できない年間予算の2つを作ることです。

そして、『長期予算はアバウトに考え、常に修正し続け、年間予算は予算の数値の計算根拠』をできるだけ詳細に記録することです。

更に予算を修正するときには『上書き』するのではなく、第二次予算、第三次予算として別に作り、常に年度内予算の変化の推移や、過去の予算との対比ができるようにしておくことです。

経費予算は積み上げ方式で作りますが、売上予算はあまり意味がありません。

成熟企業ならば売上の予算と実績はあまり差が出ませんが、ベンチャー企業で予算と実績が変わらない結果になったとすれば、それは成長が一時的であり、頭を使っていない、機動力を発揮していない証拠ですから社長失格です。

ベンチャーは売上規模が小さいので、いくらでも売上を伸ばせる余地があります。

したがって、経費予算よりも売上予算の修正回数が多くなければなりません。

予算と実績が、予算に対してプラスマイナス5%以内だと大企業では評価されますが、ベンチャーでは実績が予算を上回れば上回るほど評価されます。

売上予算は何度も修正されなければならないと申し上げましたが、この意味は達成不可能な目標ですから、次々に新しい戦術を作り出すからです。

つまり、売上目標を達成するためには新しいアイデアが必要であり、そのためには無理やり頭を使わせられることになります。

その結果、新しいアイデアが出たとしても、まだ目標達成には足りませんから、社長をはじめ社員は無限に頭を使わせられるのです。

このアイデアの積み重ねにより、当初予想できなかったレベルの売上目標を達成できるのです。


例えば、前期が8億円の売上で、

ケース1:今期は20%(1.6億)増の9.6億の売上目標を設定、104%達成で結果十億の売上

ケース2:今期は200%(16億円)増で前期の3倍にあたる24億の売上目標を設定、60%の達成にとどまったとしても、結果はケース1に比べてプラス4.4億円となります。

達成率はプラス4%対マイナス40%ですが、売上は10億円対14.4億円となり、予算が未達の方が結果は売上が大きくなります。

私はこの方法で、4期連続で利益と会員数を倍増させたことがありました。


2017/05/09 13:47

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◎経営の神髄『石の上にも三年』新論

短期事業計画には『目先の利益を得るための計画』と『利益が出るようになったら会社を売却して一気に大全を獲得する計画』の2つがあります。

米国は後者の『起業して、業績が軌道に乗ったら、会社を売却する』という短期事業計画で起業する人が多いと言われています。

この方法は、継続するのが苦手、変化や激動が好きな経営者向きの計画で、次々に起業するので『とても面白い人生』が描けます。

この方法で成功し続けるためには、会社を経営している最中に、次の起業の準備に入るということが大前提となります。

正統派の経営としては、長期事業計画を作り、それに沿って短期事業計画を作り、短期事業計画を達成するための具体的な戦術を作る手法です。

企業は『継続』が前提です。

どの国でも会計年度を1年とし、1年間の利益を計算して税金を払う形式を取っているのは、ゴーイングコンサーン(継続企業)だからです。

つまり、期間を区切らなければ利益が計算できないのです。

昔は一航海制と言って、資本家がお金を出して商品を購入し、誰かが船で商品を海外に売りに行き、帰ってきたら利益を分配して税金を払って精算するという方法でしたので、短期計画しかありませんでした。

短期事業計画だけで起業する方法は『ラッキーかアンラッキーか』で成功・失敗が決定してしまう危険性があります。

経営とはいろいろなケースを想定し、どのケースになっても成功させる戦術を組んでからスタートするのが最善の策です。

次善の策としては、成功、失敗の両方のケースを想定してスタートし、失敗するケースになったら撤退して被害を少なくし、成功するケースになったら積極的に動いて、利益を上乗せする方法です。

そのビジネスの将来の方向性を認識し、その方向性に沿って短期計画を作って実行・修正し続けるというのが正当派の経営計画です。


2017/05/08 14:43

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◎起業する業種をどう選べばよいのか

起業する業種を選ぶときに重要なのは変動費が小さい事業ほど成功率が高いという事実です。

変動費が小さいということはノウハウ勝負であり、変動費が大きいということは『商品力勝負』となりますから、一般的に商品力勝負の方が事業としては楽だと言えます。

変動費とは何かと言いますと、製造業の場合には製品を作るときに掛かる原材料費、レストランなどのサービス業なら食料などの材料費で、売上に比例して必ず掛かる費用です。

たとえば、ある会社の変動費が30%で、家賃や給料など売上がゼロでも掛かる固定費が700万円ならば、損益分岐点は700万円÷(1−変動比率0.3)で、1000万円になります。

つまり、1000万円の売上で損益がトントンになります。これがノウハウ事業であれば、原材料費は掛かりませんから、700万円を超えた分は全て利益になります。

したがって、売上が1000万円ならば300万円の利益が出ます。

売上20億円の会社と売上100億円の会社があったとします。

売上を比べれば誰でも100億の方が凄い会社だと思うでしょう。

しかし、会社の実力は売上ではなく利益で決まります。100億円の会社の利益が1億円で、20億円の会社の利益が10億円ということも実業の世界ではしばしば起こります。
この違いは、製造業には変動費があり、人もたくさん使いますから人件費も多くなり、また土地をたくさん使いますので、このコストもかさむのです。

しかし、ノウハウ業であれば変動費はかからず、頭脳労働ですから従業員数も少なくて済みます。

また事務所も小さくて済みますし都心でなくても良いのでコストも抑えられます。したがって、ベンチャーとして起業するならばノウハウ勝負の会社が良いと言えます。

変動費がなければ、固定費分の売上さえ計上できれば赤字にはなりませんし、損益分岐点を超えた売上は全て利益となりますから、黒字化しやすく、成長性も高く、社内留保資金も大きくなります。

翻って変動費が大きい製造業やサービス業は、大きな売上を達成しないと損益分岐点を突破できず、損益分岐点を超えても変動費分のコストが常にかかるので、利益率は低くなり、大きな利益を出すには数で勝負(売上)ということになります。

さらに製品はどの企業でも同じような性能を持つことになりますから、最後は価格競争になって、少ない利益率がさらに少なくなってしまいます。

したがって、変動費が小さい事業の方がベンチャーとして優れている事業だと言えます。

対象業種としては、付加価値のあるソフトウエアを自社で開発する事業や、各種コンサルティング事業などの『ノウハウ事業』となります。

いずれにしても、孫子の兵法にあるように、戦えば必ず勝つという環境を作ってから会社をスタートさせることがベストですし、私も経験しましたが、失敗すると立ち直りに時間がかかるので、急がば回れで『根を張る』努力にできる限り長い時間を掛け、さらに事業を立ち上げてからも掛け続けた方がよいと思います。


2017/05/02 14:30

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★短期事業計画と長期事業計画の作り方

◎戦う前に勝つ環境を作る

起業するときに最初に考えるのは事業の目標規模を考えたとき、どのくらいの根を張る(準備期間を取る)べきかです。

根が広範囲で、しかも深いほど、芽が出たとき(成長軌道に乗ったとき)の成長スピード(売り上げの増加率)が速くなります。

どれくらいの根を張るかといっても良く分からないと思います。『根』とは次のようなことです。


@会社をオープンするまでの間に社長自身が身に付けるべき技術と知識を習得するために使う時間
A他社に優位な商品を開発、ノウハウを構築するために使う時間
Bインターネット等で会社の知名度アップのために使う時間
C業務を発展させるために必要な人脈作りに使う時間


私が最初に起業したのは33歳の時でした。

その業界に対する知識もその商品に対する知識もなく、業界で活躍していた部長を紹介してもらい、その人が頑張って利益を上げてくれないかという他力本願の起業でした。

結果は1年で3000万円の損失を出しての閉業でした。

2度目の起業は、サラリーマンとして勤めていた会社で見つけました。

株式投資を盛んに行っていた会社で、私は証券マンに株式購入代金を支払う経理でしたので、ほぼ6カ月間毎日、支払いの時に証券マンに株式投資について質問し続けました。

その結果、株式投資は面白いが、証券業界には『ゆがみ』があり、ゆがみを直すという事業目的で新規参入すれば新しい市場を作れるので、事業として十分勝負になると判断しました。

そこで会社を辞め、小さな事務所を借りて本格的に株式投資の勉強を始めました。

独立して勉強を始めたのは1984年で、最初の2年間は株式投資は行わず、勉強だけしていました。

1年が経過した年末に、私が質問責めにした証券マンに対して「1年勉強して、株式投資のことはほとんどわかった」と自信満々に言いましたら、彼は笑っていました。

更に1年が経過した年末に「去年はわかっていなかったが、もう株式投資についてすべてわかった」と自信満々に言いました。

3年目から株式投資を実際に始めたのですが、最初の年は77%の利益を出しました。

それだけ儲かった『自信満々のはず』の年末に、ようやく株式投資は『一生分からない』ということが分かりました。

つまり3年かかって『株式投資は一生分からない』という当たり前のことに行き着いたわけです。

しかし、この『わからない』とわかったことからようやくグッドイシュー投資理論の構築が始まりました。

つまり、株式投資は分からないのだから100%勝つことは不可能で、勝率を1%でもアップさせるために努力すれば良いということと、まずは負けないことが一番で、次に勝つ確率が高いときにだけ投資すれば良いという2つの基本的な方向性を決定することができました。

したがって、グッドイシューの投資理論は『この2つを達成するための理論』でしたが、この2つを達成することとは『経営』と全く同じ発想であり、そこから私の専門である経営理論を使った投資理論の構築が始まったのです。

つまり、投資理論に基づく株式投資では勝てないことも分かり、投資理論ではなく経営理論による投資理論の勉強を始めました。

投資家は経営者という考え方ですが、お金を商品と考えれば、まさに株式投資は経営と同じです。

話を戻しますと、私が『他社に差を付けられる投資知識と技術の習得』で『根を張るために使った時間』は3年間でした。

私は資金があったので、自分の時間を全て使って習得するというラッキーな道を選ぶことができました。

しかし通常は『どこかに勤めて、知識と技術を習得してから起業する』という道になります。

この場合は3年では短く、他社に優位な状況で起業するには最低5年は必要です。

学生で起業する場合は『優位性を持つという過程を省きます』ので、成功率は非常に低くなると思います。

成功した人だけが報道されますから、学生起業が持てはやされていますが、私は学生企業家とはずいぶん会いましたが、ほとんどは『遊びの延長』で起業しているので成功にはほど遠いものでした。

学生が起業して成功する確率は非常に低いのですが、例外はいまないことで、社会的に必要なことです。

つまり、あったら便利だけど、みんなが気が付かないことという意味ですが、これは時代が変われば生活が変わりますので、いつでも見つけることができることでもあります。


2017/05/01 15:47

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◎知られたくないことこそ公表しよう −どうして?

企業が社会に知らせたいことをディスクローズするのは簡単ですが、切り札となるのは社会に知らせたくないことを公表することです。

つまり、社会に知らせることで企業の信頼性が損なわれることや、企業の売り上げが落ちることなど、知らせると『企業の損になる』ことを知らせるのが、ディスクロージャーの本当の使い方です。

隠せば『改善』は行われませんし、悪いことも行うことができます。

しかし、隠さなければ悪いことは絶対に行えませんし、悪いことをディスクローズすれば、改善が予想外のスピードで行われます。

つまり、ディスクロージャーは信頼を得ることができると同時に、改善・改革・革命のスピードを速められるので、企業発展の最大の切り札になるのです。

やらざるを得ない環境を作れば『先延ばし』はできませんから。

更に、ディスクローズさせられるとなれば、各部署は悪いことを発表したくないので、よい商品を作るための緊張感も生まれますから、自然に企業の生産性をアップさせることもできます。


◎高倉健の生き方こそ社長の生き方

『選択肢が2つ以上ある』ときには『自分が一番したくないこと』を選びましょう。

選択したときは『大変で、とても嫌なこと』になりますが、嫌なことは『避けられないこと』であり、別の道を選んでも先延ばしになるだけで『逃げる』ことはできません。

中学のときに見た任侠映画で、主人公の高倉健はつねに『選択肢が2つ以上あるときには、一番選びたくないものを選ぶ』生き方をしていました。

一番苦しい道、一番苦労する道を選ぶ、これが社長の生き方です。

この道は苦労の連続ですが、この苦労は『後々の自信』につながります。

また、大変な努力が必要になり、苦労した分だけ会社全体の能力をアップさせることができるので、嫌な道を選べば選ぶほど会社全体が成長します。



私は26歳まで遊んでいましたので『人生の脱落者、初期のフリーター』でした。26歳の時に親父に「お前はまともな人生は送れない、勘当するから家を出て行け」と言われました。

この時に『ここが人生の分かれ道』と考えて、髪を切って七三に分けて、スーツを着て、ある企業に面接に行き、どうにか採用されました。

そこは支店の数が13、社員が300人前後の中堅の浄化槽設計施工会社でした。

そこで会った上司の一言で、私の人生は大きく変わりました。上司から「森田くんは上司から指示されたときに、『指示された内容で一番良い仕事』をするようにしているが『それは間違いだ』」と言われたのです。

「仕事とは『上司に指示された内容が、その会社にとって、その時点で一番よいことなのか』をまずチェックし、一番よいことであれば最善の仕事をすればよいが、他のもっとよいことがあれば『別のよいことを提案しなければならない』」と言うのです。

このアドバイスによって、それからの私は『突然、新入社員の経営者』になることができました。つまり、私は最初から『社員ではなく、経営者の目で仕事ができる』という非常にラッキーなスタートを切ることができたのです。


・経営者が気持ち良く社員と話せば社員の労働生産性は落ち、経営者が我慢して社員と話せば社員の労働生産性は向上する。
・『選択肢が二つ以上ある』ときには『したくないこと』を選ぼう。
・社長の意識で会社の規模が決まる。
・社長の仕事は三六〇度。
・最も効果の高い武器はディスクロージャー。


2017/04/28 15:33

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◎社長と社員の仕事の違い(後篇)

目先の利益を求めればOKなのですが、500円や3000円の商品を提供するということは、安い商品を提供している会社というレッテルが貼られますし、商品開発の意識も低下してきます。

1万円はインターネット業界では高すぎる価格であり、実際に投資家の方からは『高すぎる』という怒りのメールもきていましたが、

価格は相対的なものではなく、絶対的なものですから、1万円が高くない商品を作ればよいということことになります。

事業規模としても500円の1万人は1万円の500人になります。

投資家という特殊な対象を相手にする以上はスケールメリットは余り期待できないので、単価が低いだけで事業としての魅力もなくなります。

つまり売上げの伸びも期待できなくなります。

また企業規模の拡大に大きな限界が生まれることになります。

企業にはスケールメリットが必要です。スケールメリットは企業業績をアップさせる要因以外に『社会に対する影響度をアップさせる』というプラス要因があるからです。

企業の存在価値は、社会的なプラスの影響度をどれだけ持てるかだからです。

1万円という高いハードルを設定することで『改善・改革・革命』という気概が生まれます。

つまり商品価値に見合う内容の追求と、安い他社商品との差別化が必要という意識が生まれて、よりよい商品作りのトリガーとして社員にもよい影響を与えます。

しかし、よい社風を作り、よい商品を作るだけでは不十分です。

世の中にはすばらしい商品を開発しながら、販売力がないことで倒産してしまう企業がたくさんあります。

このときに社長は『社会が駄目だからだ』と責任を経営能力から社会に転嫁します。

よい商品でよい結果が出ないとすれば、それは社長に経営能力がないからです。

よい商品を社会が認知するための戦略を社長が行わなかっただけのことです。社会ではこの活動を広報活動といいます。

かつてグッドイシューが広報担当者を募集した時に、応募者が一様に聞いたことがありました。

それは「広報予算はいくらですか」という質問でした。

私が「ゼロです」と答えるとみんなびっくりしていました。

私は「社会が必要としているもの、社会にとってプラスであれば、マスコミが競って報道してくれるので、予算を取る必要はない」と言いました。

これは綺麗事と受け取られるかもしれません。

さて、グッドイシューでは2007年(11年目)に初めて広報室を作りました。

しかし、いわゆる「飲ませて食わせて」の接待は一切行いませんでした。

それでも3カ月で『日経新聞朝刊(日本経済新聞社)』『ダイヤモンドマネー(ダイヤモンド社)』

『BIG tomorrow(青春出版社)』『投資の達人(毎日新聞社)』『オール投資(東洋経済新報社)』『Yahoo!ニュース』など、

合計四十六の記事と、『Yahoo!動画』『gooマネー』『AOLマネー』などポータルサイトへのコンテンツ連載提携を取ることができました。

これは私にとっても予想以上の成果でしたが、よいものはよいという当たり前のことが証明されたと思っています。


2017/04/27 13:52

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◎社長と社員の仕事の違い(中篇)

この戦略と戦術は『目先の損失の上に形成される』ものです。

言い換えますと、投資が先で回収が後になります。

目先の利益を優先する社長にとっては『実行することが難しい選択』です。

だからこそ、実行した時に他社との差別化ができることになります。

なぜ難しいのかと言いますと、それは『いまを重要視するか』『将来を重要視するか』の選択だからです。

企業は利益を上げなければなりません。

目先の利益を上げるための戦略・戦術と将来の利益を上げるための戦略・戦術は、多くの場合、正反対になります。

そして、すぐに社長がしたいことは『目先の利益を上げること』ですから、目先の利益に目をつぶっても会社の成長を求め続けるのが経営者にとっての一番の仕事です。

ただし、会社を赤字にできるかどうかは、最初に用意した資金量で決定します。

資金が枯渇したのではアイデアどころではなくなります。

つまり、ある程度の資金的余裕を持てるような戦略と戦術が前提であり、資金がないのに赤字にしたので会社そのものが存続しなくなってしまいます。

具体例を申し上げますと、昔グッドイシューがまだ赤字の時に、ある営業社員が1人1カ月500円で、一万人に提供するので、ケンミレには年間6000万円の売り上げになる商談を取ってきました。

相手はオンライン証券でしたが、黒字転換できることで営業マンは『やった』という顔で報告してきたのですが、私は「ノー」と言いました。

別の時には、ある大手オンライン証券の社長から3000円で提供できる商品を作ってくれないかと言われましたが、その時も私は「ノー」でした。

500円や3000円の商品は『それなりの商品』で、それなりの商品はそれなりの成果しか生みません。

それなりの商品を提供するということはグッドイシューのブランドイメージを壊す恐れがあり、将来設計が壊れる恐れがあったのでノーと言ったわけです。


2017/04/26 14:27

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◎社長と社員の仕事の違い(前篇)

何が違うのかといいますと、何といっても情報量です。

情報量が違えば『視点』が違ってきます。

端的に言いますと、社長が説明して、社員がすぐに分かる程度の戦略や戦術では、社員が考える戦略や戦術と変わりません。

一番多くの情報を持っている社長は、社員が最初から分かるような戦略と戦術を作ったとしたら失敗であり、

その戦略や戦術を実行すれば『その段階で、その会社は他社に遅れを取る』ことになります。

社員が最初からは納得できないようなレベルの戦略や戦術を考えるのが社長の仕事です。

会社を成長させるために必要なものについて、私はいつも次を挙げます。

『ブランド性』『信頼性』『一貫性』『ディスクロージャー』『継続性』

『成果物を作った瞬間から捨てられる精神』『社会の現実を否定し続ける精神』

『失敗し続けられる精神』『上役と部下が対等の環境』『決定は実行するまで未定の精神』です。

もちろん生産性をアップさせる項目はたくさんあります。

しかし、このなかでも5つ目までの項目は必須条件です。

もっとも、これは社長が言い続けて簡単にできるものではありません。

しかし、このような項目こそ社長が一番見通せる項目です。

社員の場合には『目先の成果』を出さなければというプレッシャーがありますので、マクロの視点で物事を考えることは難しいと言えます。

戦略を考え、戦術を考え、決定し、判断する、これをすべてやれるのが社長で、社長の考えた戦略や戦術に従って実行するのが社員です。

この時の社長の思考回路で重要なことはこれまでの常識とは違う価値観が含まれているかどうかです。

現実を否定して新しい価値観と市場を作り、その先駆者となることで先駆者利益を得ることが社長の仕事です。

大企業になれば分業制になりますが、ベンチャー企業の成功のカギは社長の能力次第ということになります。


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